日本語教師 番外編 3.契約内容にご立腹
日本語教師について
番外編の最後です!
さて、韓国で日本語教師になることを目標に履歴書を送り、なんとか面接までこぎつけたわたくしです。
韓国でのはじめての面接で出会ったのは、自らを「教授」と呼ばせ、自身の華々しい人脈や経験を得意げに話すA学院の〇〇教授でした。
私はいささかの違和感を感じながらも、「この程度の自慢をする人なら、この年齢のおじちゃんでよくいるし?まぁこんなもんか?」と自分を納得させ、
日本への一時帰国後、必要書類をもってこのA学院に再訪し、契約書にサインすることに決めたのでした。
約2週間の日本滞在後、韓国に戻ってきた私は大学の卒業証明書と、成績証明書を握り締め、再びA学院にやってきました!
今回も和やかなムードで迎えてくれる教授。
仕事内容や勤務形態については大体こんな話がありました。
・給料は基本時給制だが、生徒数に応じて一人単位で時給が上がる。
・とりあえず今はEJUのコースが始まる前で生徒がどのくらいいるかははっきりわからない。
・今の時点で私ができる授業は日本史の授業や、学生の小論文の添削。(私が文系のため)
・数学など他の科目もできるなら担当してもらってもいい。
・最初はカリキュラムに対して担当できる授業が少ないので一日3時間くらい勤務。
・EJUのコースが進むにつれて、面接対策など他の授業も担当してもらう。そうなるとほぼ一日仕事がある状態になる。
初めてのことなので話を聞きながら、今後どんな風に働くことになるのか一生懸命頭を働かせる私。
ーーとりあえず、最初は授業数が少ないけど慣れる時間も必要だし、いいかな~。小論文の添削も問題はなさそうだし。
ーー今は少しでもお金が必要だし(←当時、生活資金に若干の不安がある状態)、最初は慣れながら少しでもお金を稼いで、だんだん担当科目を増やしていけば…!
ーー悪くない、悪くないぞ!
こんなにうまくいっていいのかな♪
若干の気分の高揚とともに私は教授にこの条件で大丈夫です!という旨を伝えます。
教授は「じゃあ、この契約書にサインしてね。二枚目の契約内容が書いてある書類もよく読んでね。」
といって、別室に移動していきました。
契約内容が書かれた書類には韓国語でびっしりとなにやら書いてあります。
いやー、やっぱり当時韓国に来て半年経ってない状況でね、やっぱり韓国語の文章読むのって結構根気がいるっていうか~。まぁだるい疲れる作業なんですよ。
しかも当時の語彙力では到底補えないようなわからない単語がちょいちょい出てくるんですよ。
いや、半分くらいわからないわけですよ。
ちょっと目を通したところで、韓国語の束に辟易してしまった私。
ーーでもまぁ、契約内容って言ってもさっき教授が話してくれたし、ここに書かれてることも大体同じ内容だよね~?(^^)ね?ね?
とりあえず、契約書にサインするのが早急だ!
ってことで、まずサイン書類に情報を記入しました。
そして、まだ教授が戻ってこないので、その間に再び辞書を使いながら韓国語びっしり契約内容に目を通していました。
そのとき。
ちょっと気になる文章が。
これのちのちトラブルの種になるんじゃないか?となんとなく感じたのです。
しかもその内容、先ほどの教授の話のでは説明がありませんでした。
他の文章も今この状況ではちきんと理解できていない可能性があるし、契約内容を私がきちんを知らないであとでトラブルになったら困る!という思いから、二重の保険の意味でこの契約内容を保持しておきたいと考えた私は、その契約内容の書類をスマホで撮影しておくことにしました。
『カシャ☆』
ガラッ 「契約書にサインは終わっー・・・・・・何してるんですか?」
そのときです、別室から戻ってきた教授が、私に向かって尋ねました。
「今何をしてたんですか?」
空気が変だぞ?と思いながら私は答えます。
私「まだ韓国語がよくわからないので、契約内容を写真にとっていました。家に帰って意味をしっかり把握しようと思って・・・」
教授「わからないことがあれば私に聞けばいいでしょう!写真を今すぐ消しなさい!!!」
ええええーーーーー!!!!(汗)
教授が突然怒り出したのです。
教授「早く消しなさい!!!!」
私は写真を消しました。しかし教授の怒りは収まりません。
教授「あなたね、本当に失礼ですよ!!写真にとるなんでマナーがないですよ!!」
教授「もういいです。あなたみたいな人。契約はなかったことにしましょう。いいですね?この契約書も捨てます」
びりりりーーーーーー
なんと目の前で契約書を破り始めました。
私は目の前で起こる目まぐるしい一連の出来事を思い返します。
教授。やさしかった教授。
ちょっと自慢気味な教授。
ぜひ仕事をしてくれとリコメンドする教授。
そんな教授が一瞬にしてこの形相。
(この学院)絶対やばいやつだ。
わたしは教授が自ら契約書を破ってくれたことに心底感謝をしました。
そしてA学院を去り、二度と訪れることはありませんでした。
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契約書を写真に収めることってすごく失礼なことなのか?私が本当に失礼をしたのか?という不安もあることはあったのですが、何にしろあの怒り様は普通じゃないと思うんですよね。
どっちにしろ、深く関わることにならなくてよかったと思っています。
ということで、意外に長くなってしまいました。笑
番外編は以上です^^
みなさん、契約書にはよーく目を通さなくてはいけませんよー!!!(当たり前)
そして、
「あれ、なんか変だな?」という予感は結構当たるよ!!笑